朝になれば自然と目が覚め、夜になると眠くなり、体温や血圧やホルモン分泌など、1日の間に自律性のリズムをもって変動をしています。
注目を浴びる時間生物学
体内時計が乱れてくると、2型糖尿病や肥満、心血管疾患、がんなどのリスクが高まってきます。
したがって、体内時計を考える時間生物学が注目を浴びています。
2017年のノーベル医学・生理学賞は体内時計に関係した研究に授与されており、体内時計と食事や運動との関係を調べる時間生物学における研究も多くなってきています。
体内時計を調節するもの
体内時計は環境に同調することが知られています。光や食事によって調整されることが研究されていています。
光と睡眠のリズムについては、よく知られていて、光とメラトニンの分泌、睡眠のリズムについては多くの研究があります。
冬の北欧などでは日照時間が非常に短く、ずっと暗い時間が続きます。昼間だけ少し夜明けのように薄明るくなるのですが、またすぐに暗くなってしまいます。
そうすると体内時計のリズムが崩れやすくなりますが、部屋の中で光を浴びるといったことを行なわれています。
体内時計は体の臓器の不調にも影響する
刺激を与えると、細胞の中にある体内時計を変化させる新しい遺伝子が、東京大学の深田教授らの研究で発見されています。
マウスに本来のタイミングと異なる時間に食事を与えるようにすると、肝臓など代謝にかかわる臓器が素早く応答し、体内時計がズレるという結果が出ました。
しかし、全ての臓器の体内時計がシフトするわけではないので、臓器間で体内時計のズレがでてきてしまい、いわゆる臓器間での時差ボケ状態になります。
当然、身体全体ではそのことが負担となり、こうした体のリズムに合わない食事が2型糖尿病などの病気を引き起こす原因にもなると言われています。
体内時計の乱れを調製する食事法
朝食はきちんと食べる
忙しい毎日の生活の中で、朝はどうしても小食になりがちです。
多くの人が、朝は軽く、昼と夜にガッツリ食べるという習慣の人が多いと思います。
しかし体内時計のことを考えると、朝食をしっかりと食べたほうが、2型糖尿病や肥満を改善するという点からも効果的です。
また朝食事をとることで、インスリンが分泌されて時間遺伝子が発現して時計がリセットされます。
就寝3時間前までには夕食を済ませる
生活リズムの乱れが、体内時計の調整を難しくすることがわかっています。
就寝3時間前までには夕食を済ませるようにし、できるだけ規則正しく食事をとることが大切です。
コメント (0)
コメントを書く