最近、メタボリックシンドロームとともに良く使われる健康関連の言葉に、ロコモティブシンドロームがあります。

歳をとってねたきりや要介護になってしまう原因はさまざまですが、その三大要因とされているのが、メタボリックシンドローム、認知症、そしてメタボリックシンドロームです。

ロコモティブシンドロームは、(locomotive syndrome)つまり運動障害により要介護にリスクが高い状態です。

ロコモティブシンドロームには、三大原因疾患があります。

骨量が低下して骨が脆くなる『骨粗鬆症』、膝関節の軟骨がすり減る等して慢性的な痛みが膝に出てくる『変形性膝関節症』、背中の脊柱管が変化してその中を通る神経が圧迫され足腰にしびれや痛みが出てくる『脊柱管狭窄症』です。

歳を重ねて骨粗鬆症になると、骨量が低下して、骨がもろくなり折れやすくなります。ちょっとしたことでも骨折をしてしまったりします。
中でも特に注意したいのが、背骨(椎体)の圧迫骨折と、太もものつけ根(大腿骨近位部)の骨折で、その他にも肩野上腕骨近位端骨折や手首の橈骨遠位端骨折などがあります。

特に体全体を支えなければならない背骨の圧迫骨折や太ももの骨折となると、背中や腰に痛みが出て寝込みがちになり、治るまでの期間、歩くことができないでいると、足腰の筋力が低下して、寝たきりになる可能性が高くなってきます。

まずは、足腰の筋肉が衰えてきて、膝関節なども弱くなりバランス能力が低下して転倒しやすくなってしまいます。ちょっとした小さな段差でも気をつけないといけません。骨が脆くなっていると、ちょっとした小さな不可でも骨折してしまいます。

特に女性はホルモンの関係上、閉経後に急激に骨量が低下してきてしまいます。50歳以上の女性の24%、80歳以上の女性の約半数が骨粗鬆症といわれています。閉経で女性ホルモンに変化が出てくる50歳前ぐらいからは特に、骨を強化する栄養成分の摂取も意識して考えていくことが望ましいでしょう。

骨粗鬆症の予防のために役立つ栄養素としては、カルシウム、ビタミンD、ビタミンKがあります。

カルシウムは言わずと知れた骨の主要な構成成分です。乳製品や小魚に多く含まれていますが、野菜や大豆製品も意外と含まれています。

ビタミンDは腸から吸収されにくいカルシウムの吸収率を高めてくれます。しいたけ・サンマ・サーモン・ウナギ・きくらげ等に多く含まれています。

ビタミンKは骨の形成を促す働きがあります。納豆やキムチといった発酵食品やほうれん草・小松菜などに豊富に含まれています。

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