よくイルカが陸地に打ち上げられるというニュースがあります。

イルカは大海原を生活の場としていますが、コウモリと同様にある主の音波を発して、その反射を捕えることで魚の居場所を特定したりしているのは有名です。

しかし、イルカがエサである魚を追いかけて陸地に近づいてくると、しだいに海の濁りがひどくなってくるため、音波の乱反射が起こり、迷子になって川に迷い込んだり、浅瀬に乗り上げたり、海岸に打ち上げられたりすることになります。

もっとも、イルカが陸地に近づくのは、淡水の風呂に入るためという説もあります。
海で泳ぐイルカは、体の肌は深いシワがあり水の流れをスムーズにして泳ぎやすいなっていますが、寄生虫が皮膚について硬くなるとシワが浅くなり速く泳げなくなってしまうため、淡水に弱い寄生虫を落とすために、わざわざ多少の危険をおかしても湯治のために陸地に近づいてくると考える人もいます。

いずれにしろ、クジラもそうなのですが、哺乳類で肺呼吸をしているにもかかわらず、陸にでるとめっぽう弱いという特徴があります。

肺呼吸をしているのに、その体つきは、すっかり魚になってしまっています。
エラ呼吸をしている魚ですら、陸地に打ち上げられてもすぐには死にませんが、イルカやクジラはわずか数分で呼吸困難になってしまいます。

それは、体が大きいため、自分の体重をささえられないからです。
水中では水圧にさえ耐えれば、がっちりとした骨組でなくても生きていけます。
イルカやクジラは、皮下脂肪を厚くすることで水圧に対する抵抗力をつけました。
そして体が大きくなるにつれ、骨のつながりを緩くしていきました。
そのため、特に大きいクジラでは、体重を支えるのがしんどくなってしまっているのです。

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