日本人は英語が苦手だとよく言われます。中でも、読み書きはできるんだけれども、なかなか聞き取れないという人が多く、リスニングに自信がないので、外人を目の前にすると怖気づいてしまうという人もかなりいるかと思います。

英語学習のためにCDやDVDを購入して聞いてみるが、日本顔訳でもついていないかぎり、さっぱり何を言っているのかわならないという人もいますが、しゃべられている内容の英語のスクリプトを見ると、つまり文字でみると、なんだ中学生で習う単語しか使っていないじゃん!といった経験がある人も結構いるのではないでしょうか?

それでは、リスニング力はどうしたら身につけることができるのでしょうか。よく、英語を聞き流す、とにかく聞き流して英語に慣れることが大切だという人がいます。確かに、英語に慣れることはとても大切なことですし、間違ったことではありません。
それに、もともと英語の知識があり一定レベルの人だれば、聞き流しているだけでも相当の効果が期待できます。

もちろん、英語の音は日本語の音と周波数が違い、聞き流すことにより日本語より高い周波数に慣れ、そのことによって英語が聞き取りやすくなるということがいえます。

しかし、英語が聞き取れないのは、つまりうまくリスニングできないのは、英語の音がきちんと聞き取れないという理由の他に、スピードという問題があります。

例えばTOEICの試験を受けて、リーディングのセクションのPart7の部分の点数が悪い人の多くは、「時間が足らない」と感じているのではないでしょうか。リーディングセクションのPart5やPart6は、文法等の知識があれば解ける問題で、極端な話をすると、別に訳せなくても正解できるような問題もかなりあり、そうしてテクニックや要領を伝授するようなTOEIC受験書も数多くでてきます。Part7にしてもその解法の要領について述べている本もあり、多くの本では全部まともに読んでいると時間不足になると書いてあったりします。

そのくらいTOEICの試験においても英文をハイスピードで読んでいかなければなりません。勤勉な日本人のことです。英単語は一生懸命覚え、英文法も完璧にできるようになることはそれほど難しいことではないでしょう。しかし、ネイティブの人が読み上げるスピードで英文を理解できるくらいの実力がある人となると、限られてしまいます。
英語は言語であり、言葉です。学問ではありません。いちいち英文を見て文法的に分析をして、そこに単語をあてはめて訳して・・・なんてやっていると時間がありません。
極端な言い方をすれば、単語が全部わかっていて、中学レベルの文法がわかっていれば、だれでもそんなに大意を違えることなく英語がわかるはずです。ただし時間をかければということになります。

もし、ネイティブの英語を聞き取れるようになりたいというのであれば、少なくとも最低ライン、ネイティブの人なみの速度と理解度をもって、目の前の英文を音読できなければ、とても文字をみないで聞き取れるなんていうことはできるようにはなりません。

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