速読は、小説ばかりではなく、受験勉強をするにも、資格試験のテキストを読むにしても、さらは頭の回転を良くするとも言われ、たびたびブームが起きてきました。
第一次速読ブームとも言われるのが、1990年前後になるのかと思います。書店では、多くの速読関係の本が並び、ちょうど同じようなころ右脳ブームが起きました。

昔の速読法は、とにかくスピード重視で全体理解をしていくというやり方でした。
きちんと理解したと納得できる読み方に比べると、その理解度は70%程度と落ちてしまいます。どうでもよい小説や週刊誌、新聞や情報誌にはこの読み方でも向いているかもしれませんが、受験勉強や資格試験のための勉強では、そういうわけにはいきません。専門用語が出てくる難解な専門書によると通用しません。

そして早く読めたとしても、内容があまり理解できていないんじゃ仕方ないというような意見もありました。

そこで、精読のスピードを上げて成績をアップしようとする速読が行われるようになってきました。
私たちが本を読むと、まず文字が目から飛び込んでくる。イラスト等があればイラストが飛び込んでくる場合もあるでしょうが、その次には文字が飛び込んでくるはずです。
そうすると目から入った情報が脳に送られると、脳は意味を理解しようと働きます。そして短い時間で取得した情報を短期記憶として記憶していきます。

この短期記憶はたった数分程度の記憶であるが、これが重要となってきます。読書しているときに一時t系に記憶をとどめたり、不要だと思うものに関しては記憶を消去したりします。

コンピュータに例えるなら、大脳の記憶容量がHDDとすると、速読で脳に入ってきた情報は、ワーキングメモリ、つまりパソコンで言うとRAMメモリになります。
もっとわかりやすく言うと、人間の大脳の記憶容量が机の中の引き出しの容積だとすると、ワーキングメモリというのは机の広さということになります。

引き出しの容量が大きければ、多くのことをストックできますが、机の上の面積が狭いと、一度に並行して仕事をこなすのが難しくなってきます。机の上の面積を広くしておくことが大切です。そしてこの机の上のときに、きちんと整理されていると、引き出しの中に収納しやすくなり、収納しても取り出しやすくなります。

つまり、ワーキングメモリーの段階で、きちんと整理して記憶することが大切と言えるでしょう。

精読の能力をあげ、知識を整理しながら入れていくことが、本を速読には大切で、理解や記憶につながります。

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