来年の通常国会に法案を提出しようとしているが、最近は法案を決めるのに、俯瞰的に物事を見ることができないのだろうか。

目玉となるのが、いわゆるアメとムチ。
アメは、メタボが改善された人は保険料が減額されるという制度の導入。
ムチは、後期高齢者医療保険の特例廃止である。

●専門家から疑問視されるメタボ基準を元に作ろうとしているお粗末な法案

まずはアメの部分『メタボ改善者の保険料減額制度』。
馬鹿を言っちゃいけない。よくもこんなアホらしい低レベルなことを法案にしようとしているのか、ほとほと呆れてしまう。そもそもこんなことで医療費が削減できるとは思わない。メタボ対策をきちんと頑張っている人が報われるように。。。というが、高血圧や糖尿病なんてのは、遺伝的要素もある。肥満だって遺伝がかなりの部分で関係している。たとえば、ギャル曽根、あんなに食ってる割りには太っていない。
そもそも、メタボの基準自体、多くの専門家から疑問視されていて、ほとんどの専門家は支持していない。国が政策としてやってるから、形の上でしたがってやってるだけ。少し肥満気味の人のほうが長生きするという研究報告まででていて、今やそちらのほうが多くの支持を集めているくらいだ。こんな具合にメタボの基準のエビデンスすら疑わし中で、保険料を決めようというのだからメチャクシャで非科学的。腹囲の測定方法ですら、人によってちがってくるありさまです。
百歩譲って、科学的エビデンスがはっきりしていたと仮定しよう。
医療機関が大混乱することは考えていないのだろうか? 病院や薬局での支払い時に、あなたはメタボ改善者でしたっけ?と確認をして負担料を確認しなければいけなくなる。あなたはいつからメタボじゃなくなったんでしたっけ??? 「俺は昔はメタボで今メタボじゃないんだ!」などとクレーマーまで出現する可能性だってある。
しかも、最初からメタボでない人は減額されない。ちょっとずる賢いヤツだと、いったんわざとメタボになって、減額してもらうということを考えるだろう。多少腹をわざと膨らませた状態で測定・・・ 
健康診断のときに、わざとメタボになりたがる人まででてくるかもしれない。
法案がいかに稚拙化ということは小学生ですらわかりそうなものであるが、こんなことがわからないのだろうか・・・
まあ、たたき台として考えるのであれば、最初はこんなもんでもよいのかもしれないが。。。

●弱い者いじめ? じじ・ばばよ早く死ね!ともとれてしまう法案

次に後期高齢者医療保険の特例廃止。

わかりやすくいうと、低所得者の保険料が3倍になる法案といってもいいだろう。
所得の低い人などを対象にした保険料軽減の特例措置だが、加入者の半数にあたる約865万人が対象となっていて、政府は年間約811億円が抑制されるとしている。

株や不労所得で大儲けしている人から、1兆円いただけばいい話ではないか。彼らは食うに困らないわけだし、金持ちが汗水たらして働いているとも思えない。

弱い者から巻き上げると、病院の受診を控えるようになってしまう。すると病状が悪化してしまい結局は医療費を圧迫することになってしまう。

健康でいてなんぼということなのだろう。

そういうように俯瞰的に物事をみることができないのであろうか。 そうであるなら、金が捨てるほどある大金持ちから、がっぽりと社会貢献していただくほうが良い。そしてそのかわり、それを公表すればよいのである。

とにかく、大金持ちから取ることは別としても、弱い者から取るのは大間違い。生活保護者の急増をまねき、日本の半分は生活保護者なんていう洒落にもならない時代がきてしまうかもしれない。外車乗りまわし、ゴルフ三昧やって悪質な高額税金滞納者からしっかりと回収することを考えてもよいのではないだろうか。まだまだなまぬるい気がします。

弱いものからではなく、強くて不正をしている人たちをきびしくという発想ももう少ししっかりもあってほしいと思うのであります。

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