そんな中、今季限りで日ハムは去る選手がいます。
プロ野球ファンなら知らない人はいないのではないかと思うほど、ヤクルトで大活躍をし、全日本代表にも選ばれ、WBCに2回出場し4番を打ったこともあり、オリンピックにも出場しています。
もうおわかりですね。稲葉篤紀選手です。
●いじめられっ子だった稲葉選手
少年時代の稲葉篤紀選手は、いじめられっ子でした。悲しい事が起こるとすぐに泣きだすような気が弱い性格でもありました。
そんな彼が首位打者のタイトルを取り、2000本安打達成し、球界を代表する選手にまで成長し、そして多くのファンに惜しまれつつも引退していくまでになりました。
顔つきや仕草をみても、真面目で律儀な性格がにじみ出ています。
●ドラフト当日に野村監督から選ばれた?
ボヤキで有名な野村克也氏が、息子克則の試合である明治-法政戦を観戦した際に、対戦相手だった法政に稲葉選手がいました。そこで稲葉選手のプレーに目をつけた野村さんが、ドラフト当日3位の枠が空いたので「あの法政の左はどうなっとんのや」と発言し獲得となりました。後日、野村さんは「後で聞いたらどこからも誘いはなかった。枠が空いていたヤクルトが稲葉を指名することになった。」と言っています。
●WBC 劇的なイチローの決勝打を生んだ稲葉の一言
WBCと言えば、イチローがタイムリーを打って、日本の大勝利となったシーンを思い出す方も多いでしょう。
しかし、イチローは大スランプにあえいでいて、早出特打をしていました。
稲葉はこのとき、ロッカールームで『ストッキングを上げるクラシックスタイルでやろうよ』とチームメイトに提案したと言います。これはいわゆるイチロースタイルで、選手たちも『あ、これはイチローのことを言ってるんだな』と察し、結束力が固まったと言います。そして決勝の韓国戦のイチロー劇的な渋いセンター前の勝ち越しが生まれました。
●実直で気遣いのできる稲葉選手のエピソード
今年の稲葉選手は手術後のリハビリでホテルを1カ月ほど利用していたが、ホテル駐車場の管理人が『稲葉ってすばらしい人だね。車の出入りの際に必ず挨拶してくれる。他球団の選手にはそんなことをする人はほとんどいないのに』と言っていたそうです。実直でやさしい稲葉選手のエピソードです。
実直でまじめ、苦労したからこそ、人の痛みもわかり面倒見も良い、侍ジャパンの打撃コーチをやられるそうですが、いずれは、ヤクルトか日ハムで監督として指揮をふるってもらいたいものです。
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