平均寿命は、おととしと比べると男性が0.27歳、女性が0.20歳伸びています。
女性は世界一位、男性は、香港、アイスランド、スイスについで世界4位となっています。
厚生労働省は、医療技術の高さ、食生活、住環境の良さなどを理由にあげ、日本人の寿命は今後も延びていくとみられると結論づけています。
平均寿命という言葉の他に、平均余命という言葉があります。いったいどう違うのでしょうか。
これはよく耳にする平均寿命という言葉より先に、平均余命という言葉を考えたほうが理解しやすくなります。
平均余命というと、個人個人が違い年齢のときにあと何年生きることができるかを示すものです。そして平均寿命というのが0歳児の平均余命を特に平均寿命と言っています。平均余命の場合は人工構成の影響を受けないため、国際比較などを行う場合の優れた健康指標として取り入れられていて、平均寿命の国際比較なんかも行われています。
今でこそ世界有数の長寿国になった日本ですが、明治・大正時代は平均寿命の延びは少なく、1940年代後半から1950年代前半にかけて、一気に10年以上の大幅な伸びを見せました。
これは、乳児死亡率の低下、青年期の結核克服によるところが大きかったと言われています。
それでは、ここで問題です!
『平均寿命』と『65歳+平均余命』では、どちらが大きくなるでしょうか?
実際にはそれほど違いはありませんが、『65歳+平均余命』の方が、『平均寿命』よりも大きくなります。その理由は、平均寿命の計算には、若いうちに亡くなる人も含まれているからです。
5年毎の国勢調査では完全生命表、毎年行われている調査では簡易生命表が出されていますが、『生命表』とは、ある期間における死亡状況が今後全く変化しないと過程した場合に、各年齢の者が1年以内に死亡する確率や平均してあと何年生きられるかという期待値などを死亡率や平均余命などの指標によって表したものです。
この生命関数は、現実の年齢構成に左右されない死亡状況を示すもので、平均余命、平均寿命の他に、死亡率、生存数、死亡数、死力、定常人口といったものがあります。
『死亡率』は、X歳の者が(X+n)歳に達しないで死亡する確率で、これがわかれば生命表が作成できます。
『生存数』は、10万人の出生者が、死亡率にしたがって死亡していく場合、X歳に達するまで生き残る人数の期待値です。
『死亡数』は、X歳ちょうどの生存者 Y人のうち、(X+n)歳に達しないで死亡する人数の期待値で、生存数×死亡率で計算されます。
『死力』は、X歳おける瞬間の死亡率をいいます。
『定常人口』は、毎年の出生数が10万人で、死亡率が一定不変の場合に、人口は定常状態になりあすが、この場合のX歳以上(X+n)歳未満の人口、X歳以上の定常人口の合計になります。
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