骨粗鬆症は、骨量の低下で骨細胞の基質の減少が大きく影響をしていて、さらに白血球が減り、免疫が下がり、赤血球も減少して、インスリンの分泌量がなくなり、動脈硬化も起き、認知症にもなりやすくなるといわれています。
●骨粗鬆症と骨量減少
20~44歳の平気骨量を若年成人平均値(YAM)として、これに対する% 80%以上は骨密度正常 70~80%は骨量減少 70%未満は骨粗鬆症
●意外と多い、骨粗鬆症予備軍
30~40代の男女194人に精密な骨密度検査を行った結果、次のようになっていました。
《30代》 男の予備軍 7.1%
女の予備軍 3.2%
《40代》 男の予備軍 9.1%
女の予防軍 10.5% 女の骨粗鬆症 1.9%
●骨粗鬆症になりやすいタイプとは?
骨粗鬆症になりやすいタイプを、12~18歳の女子中高生632人に聞き取り調査を行った結果がでてきます。
運動と骨密度の関係 : 骨密度が多い順
1位:陸上部
2位:新体操部
3位:帰宅部
4位:テニス部
5位:水泳部
骨密度に影響する要因の上位ランキング
1位:やせ型 (8%)
2位:母親の骨密度 (7%)
3位:身長 (2%)
4位:運動 (1%)
圏外:カルシウム (0%)
身長は、背の高い人の方が体重も重く骨密度が高くなる。
カルシウムは、女子中高生はすでに必要量とっている.
●骨密度は何才で測るのか?
20歳ではかると、骨密度によく影響しているやせ型や母親の骨密度も含め、どの程度の骨密度であるかだけでなく、将来の加齢に伴う骨密度の推移もだいたい予想できてしまいます。そこでピークとなっている20歳に測っておくとよいでしょう。 40歳以上の方は、保健所で骨密度の健診も行っているので問い合わせると良いかと思われます。
●やせ型で母の骨密度が低くてもその後の生活習慣で改善
<食事> やせ型でも母の骨密度が低くても、いろいろと工夫することができます。
食事としては、カルシウムを700mg含むとなると、牛乳3杯、豆腐2丁、鰯10尾に相当します。これに加えてビタミンDやビタミンKを摂るためきのこ・ほうれんそう・豆類といったものを摂ると良いかと思われます。
<運動> 大きくジャンプすることを 10回を週2~3回
<日光浴> 1日15分、手の平に浴びるだけでもOK
●骨粗鬆症の薬
*骨吸収抑制
※ビスホスホネート製剤
骨に選択的に取り込まれて、すぐれた骨吸収抑制作用がある
※SERM(サーム)「エストロゲン受容体モジュレーター」
生殖器に作用せず、骨組織に特異的に作用
※カルシトニン製剤
破骨細胞に直接作用し、疼痛の改善にも作用
※デノスマブ
破骨細胞の形成を押せ、骨吸収を抑制。
*骨形成促進
※PTH(ヒト甲状腺ホルモン)テリパラチド
骨形成を促進、骨芽細胞に作用して骨形成を促進 *骨質の改善
※活性型ビタミンB3
※ビタミンK2
★半年に1回の注射で、骨密度改善する新薬デノスマブとは
デノスマブは、ヒト型モノクローナル抗体で、RANKリガンドという破骨細胞の形成・機能に重要な役割を果たしている蛋白質を特異的に標的として、破骨細胞の形成を抑えることで骨吸収を抑制します。その結果、骨量が増加して骨密度が上がってきます。 デノスマブは、2013年6月から使用できるようになった新薬で、半年に1回、皮下注射することで優れた骨折抑制効果が確認され、骨粗鬆症にも良い成績を出しています。従来の2倍の骨密度上昇効果があると言われています。
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