鍼灸など道具などを使わす、手のみで施術していくのが手技療法。按摩、指圧、マッサージは国家資格を有する者しかできないのが特徴だ。


●手技療法の歴史

鍼灸や漢方薬などを使わす、素手のみで施術を行うことを手技療法です。
患部を手でさする“手当で”が、その原型とされていて、マッサージや按摩もその流れを汲む手技といわれています。

【按摩】は、『黄帝内経』でも記述が見られていて中国古来の養生法として知られています。明時代からは「推拿(すいな)」と呼ばれ、体系化された医療として鍼灸と双璧をなすものにまでになっていきました。

按摩は、5世紀頃朝鮮半島を経由して日本に伝来し、江戸時代の鎖国を経て、日本独自の形で発達していきました。民間療法として一般に広がった按摩は、大正時代になるとカイロプラグディックなどさまざまな分野の手技に影響をうけていき、【指圧】が登場していくることになります。

●手技療法の許可

手技についての法律は、1947年に「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律」が制定されています。
その中で業務として行う場合に国家資格が必要なものは次のとおりになっています。
  *按摩
  *指圧
  *マッサージ
  *柔道歿復
  *理学療法

一方、国家資格ではないものは次のとおりです。
  *カイロプラグディック
  *整体

こういった無認可手技療法の場合は、揉む、撫でるといった按摩、マッサージ、指圧師が行う手技は行わないことになっています。

●手技の特徴
 按摩 : もみなど7つの手技がある
 指圧 : ツボ押しが手技の中心である
 マッサージ:ヨーロッパ生まれの手技
 柔道整復 : 外傷を修復する手技
 理学療法 : 運動能力を回復するための療法
 カイロプラグディック : 筋骨系の障害、疾病を脊椎の調整により改善
 整体 : 骨格、筋肉、関節など全身の歪み、ズレを調整
 オステオパシー : 病因を5つに分け、各病因に応じた手技を行う

●日本の手技療法の種類と効果
日本では、主義療法としては、按摩・指圧・マッサージ・柔道整復術が手技治療が主流になっています。
マッサージは、ヨーロッパ生まれで、厳密には、本来東洋医学には含まないのですが、最近の流行として、経絡やツボを意識したマッサージも増えてきています。
さすり方は、四肢の先端から心臓に向かってさすることで、血液やリンパ液の流れを促進します。手のすべりをよくするオイルを使うので、衣服を着用しないで受ける場合も多くなっています。
柔道整復術というと難しそうに聞こえますが、要はようするに接骨のことで、骨折や脱臼などの外傷への措置や回復の補助として利用されています。

それぞれの手技は、もむ、さするといった刺激で皮膚下の血管拡張が促され、新陳代謝がアップし自然治癒力を高めていきます。

 カテゴリ

 タグ