血圧は、血管内の圧力であるので、血管内を流れる血流量と血流に対する末梢血管の抵抗性によってその値は左右されています。うまり、〔血圧-(血流量)×(末梢血管の抵抗性)]として表現されるのが血圧ということになります。

よく血圧を下げるために利尿薬が用いられますが、これは利用することにより血流量を減らすためです。血管拡張作用をもつ薬が使われるのは、末梢血管を拡げてその抵抗性を弱くするためです。

●血圧の変化がもっとも大きいのは細い血管

血圧を考える時、末梢血管の抵抗性は、血圧変動にとってもっとも重要な因子である。
血圧の変化がもっとも大きいのは、小動脈と細動脈の部分で、これは、動脈圧、つまり血管抵抗性が血圧変動の鍵を握っているといっても過言でないことになります。

小動脈・細動脈は、細い血管で動脈系では最大の断面積をもっていますので、これらの血管が動脈硬化に陥れは抵抗性が増大し、血圧が上昇してくことになります。
血圧は、心臓の収縮によって押しだされた血液が末梢の血管を押しひろげる力を圧力として出したもので、通常はこの圧力を腕の動脈で測定して、血圧とします。

●血圧に影響を与える因子

血圧に影響を与える因子そしてはいろいろなものがありますが、心拍出量、血管のかたさ、心臓の収縮力にも影響されて血圧は変動していきます。
血圧に影響を与えるものとして、真っ先にイメージできるのがストレスではないかと思います。ストレスや精神的過緊張は交感神経を緊張させ、末梢血管を収縮させますので、結果的に血圧は上昇します。

食塩の摂りすぎは、喉が渇き水を飲むこと循環血液量が増えることになり、血圧が上昇します。肥満、運動不足の他、喫煙や飲酒といった生活習慣も血圧上昇の因子になっています。

残念なことに、加齢も動脈硬化など種々の要因等もあり血圧に影響をあたえる因子になっています。

●血圧の日内変動

本来血圧は日内変動かあり、一般的には夜中に低くなり、日中は高めとなります。しかし一方では血圧調節機構がはたらくことで、血圧が一定範囲内に保たれています。

高血圧の状態が長い間続くと、血管にさまざまな変化が起こってきます。その一つが働脈硬化で、血管はもろくかたくなり、蛇行や狭窄が出てきたりします。特に細い動脈にこうした変化が出やすいとされています。

細い動脈の多い臓器といては、腎臓、脳、眼底などがありますが、こういった場所では動脈硬化性の変イ匕が早くから現れます。導尿病との合併症が現れやすいのも、腎臓や眼底になります。動脈硬化になった細動脈では血流が阻害されるので、十分血液が流れなくなってしまいます。

するとやがて臓器は虚血状態となり、その機能を発揮できなくなっていきます。そして高い圧力によって破れ出血してしまい脳出血、クモ膜下出血、眼底出血などになります。

血圧の季節的変動:春と夏は低く、秋から冬にかけては高い傾向にあるので、これからの寒い時期は特に注意が必要です。

 カテゴリ

 タグ