a cup of coffee とは、一杯の珈琲、なんか珈琲ブレイクの話かなと思った人がいるかもしれません。


一杯の珈琲ではない、a cup of coffee とは


実は、メジャー通なら知っているかもしれませんが、a cup of coffee とは、「アッという間」というような意味を持っています。
つまり、珈琲ショップで、一杯の珈琲を飲んでいる間にということです。


メジャーリーグは、1球団に所属している選手の数は、傘下のマイナーチームを含めるとだいたい平均で250人程度と言われています。
ピッチャーが100人、野手が150人前後。野手のポジションはキャッチャーも含め、ピッチャーを除く8個ありますが、その8つの椅子を巡って、1つの椅子あたり約20人が競争していることになります。所属選手が250人もいますが、メジャーリーグの一軍の登録枠は25人です。つまり、10%しかメジャーリーガーになれないという厳しい世界なのです。


しかも、FA移籍や、トレードなどもあるので、ポジション争いは激しくなります。


メジャーの下は3A(スリーエイ)ですが、このメジャーと3Aを行ったり来たりとめまぐるしい選手のことを、よく「a cup of coffee」と言うのです。
メジャーに昇格してきたかと思ったら、数打席バッターボックスに立っただけで、再び3Aに降格になったり、トレードに出されてしまったりします。


実はあまり差がないメジャーと3Aの選手たち


ある人に言わせると、純粋に技術の差ということだけに関していえば、メジャー選手と3A選手の間には、ほとんど差がないと言います。
もちろん、メジャーの中でもオールスターゲームに出てくるような、特大ホームランを何十本も打つホームラン王や、ヒット性の当たりをことごとく内野ゴロにしてしまう可憐な守備が持ち味の名手、すごい鉄砲肩をもった選手といった、超一流の選手も確かに一握りいますが、メジャーの平均値でみると、はっきり言わせていただくと、日本のプロ野球選手のほうが実力は上でしょう。


特に守備や走塁に関しては、日本人選手なら絶対こんなバカなことや、ボーンヘッドはしないだろうなというようなことも平気でやっている。
お世辞にも、レベルが高いとは言いがたい。


技術的には差があまりないとすると、メジャーと3Aの違いって何なんだろうか


それじゃ、技術的な差がないなら、a cup of coffee でメジャーに定着できないのはなぜなのか?
単なる、身びいき?
そんなことはありません。


a cup of coffeeの人と、メジャーに定着している人の差は、プレーに対する考え方です。
つまり、心が安定しているか、不安定なのかの差なのです


a cup of coffee の選手の多くは、心が不安定で、いつ自分が登録リストから抹消されてしまうのかびくびくしていて、結果だけを気にしてしまいます。
メジャーに定着している選手は、自分の悪いところを分析し、それをカバーするための努力をし、自分の実力を客観的にみつめていて、食べ過ぎたり飲み過ぎたりといった生活のリズムをくずすようなことはしないといったところが大きな違いなのかもしれません。


自分のやるべきことをしっかりと分析し、たとえスランプで一軍の登録リストから抹消されても、淡々と練習しプレーをすることができるところがメジャーでコンスタントに活躍できる秘訣なのかもしれません。

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